ONE VOICE

笑っていれば、イイコトあるよ

* ONE LOVE + ONE LIFE + ONE VOICE *

Don't love me for who I am.
Love me for who I can be,

and I'll be that person for you.
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Door to Door
こういうことを書くと、物凄いエゴの塊のように思われそうで怖いのですけれども。
嵐のメンバーの出ている作品で、嵐ファンの皆さんのレビューを読んでまわって、見なきゃ見なきゃ、と思った作品はコレが初めてだったりします。ご近所さんで、レビューを書いてくださった皆さん、ありがとう。ついさっき見終わりました。予定よりだいぶ早く見てしまった。おかげでSNは録画です。先に書かないと逃げていってしまいそうなので今書く。

障害は一つの個性。
そのセリフをもし例えば相葉さんが言ったのなら、それは彼の人柄を表すのだと思うのです。
このセリフを、今回のドラマのプロデューサーさんが言ったのなら、それはこの作品のテーマを表すのです。
俳優が自分でそれを言ってしまうことで、今回、二宮さんは馬鹿馬鹿しいほど自分でハードルを上げた。

目に見える、耳に聞こえる、揺るぎないその個性を、ただ一つの個性にしてしまわないために、同じだけ独特な、たくさんの曖昧な倉沢英雄らしさを伝えきる。最終的に、倉沢英雄は誰なのか、という問いかけに、誰も一言では到底応えられないところに、この作品のレベルの高さがあるのだと思います。彼が「どのような人間なのか」ということを、とても丁寧に捉えていたと思う。

あえて言うなら出だしがとりあえず蛇足まみれだったところ。「主人公には言語障害があるため」とかいらないし。倉沢のセリフに字幕がふってあるところで、とてもバカにされている気がしてしまった。あれは何が目的だったんだろう? 倉沢から発せられる言葉は、きちんと理解できたし、むしろ理解できなくたって別にそれでいいのです。そういう人物を描いているのだから。あの10分間、字幕によって完全に消し去られてしまった、言語障害という個性がそこにあった。導入部としてそれは間違いだったのじゃないかという気がしてならない。観客に分からない言葉をお母さんがなんでもないことのように理解している描写のほうが、よっぽど造詣が深まったはずなのに、なんであんなめんどくさいことしたんだろう?

それから重箱の隅ではありますが、言いたい(どうしても)。
母が倒れたあの日。あれは俗に言う「うっかり」というやつですよね? 私は見てしまったのです。英雄さんはネクタイをしている(苦笑)。私はてっきり、彼がネクタイを一人で結べるようになったのかと。前日に母と喧嘩をして、何が何でもひとりでやってやるという心意気の表れから、自分でネクタイを結んだのだと思った。・・・したらそうではなかったみたい。肝心なところだっただけに、だいぶ痛手をこうむった。あれは結構まちがえちゃいけないところだったぞ。

しかしながら気付けば無心に見てしまっている自分がいました。何か、それぞれの部署が自分のやるべきことをやって、他の事は他の部署に信頼しきって預けている感じがした。誰も知らなかったけど、いつの間にやら「感動三部作」とか言われていたわりに、決して狙ったり無理をしたりしない脚本で、無駄なく穏やかに語られるストーリー。英雄によって淀みなく語られるモノローグって、ちょっとそれってどうかな、と初めは不安だったのですが、結局完敗。それから効果的な音楽と、日の当たる病室、静かに交わされる親子の会話にきちんとゆたう沈黙の使い分け。そして何より演出の吉田健さん。「恩返し」の時からずっと一緒の方なんですね。口紅を握って泣く倉沢を撮った、あのアングル。あえて右から。真っ向勝負で右から。あれは素晴らしい選択だと思いました。素敵だった。

二宮和也という俳優の一番恐ろしいところは、決して疑ったりしないところだと思います。迷いがない。演出や監督さんがよければ、俳優さんというのは安心して預けるものなのかも知れないけれど、二宮さんはほぼ大抵いつもそうなので、きっと本人のものなのだと思う。人物を、抽象性を失わず、絶対的に自分のものにしてしまえるところ。たぶんぼやっとした感覚の許容範囲が、とてもつもなく大きいのだと思う。頭でごちゃごちゃ考えたりしない。素直で、包容力が強いのです。二宮さんの演技は。そこに説得力がある。

・・・結局は自分であげたハードルを軽々と飛んで見せた二宮は凄い、ということを言いたいだけです(苦笑)。お疲れ様でした。

パチパチする
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